練習方法
だだ闇雲に歩いても仕方がないので実際に僕がやっていた練習を前半、中盤、後半に分けてご説明します。
100%取り入れる必要はありませんが、実際100kmを歩た後でもこの練習方法は間違っていなかったと思っていますので参考になれば幸いです。
練習前半
いきなり長い距離を歩くと負担が大きいので、普段全く歩かない方は1〜2kmぐらいから、仕事でよく歩く方や普段軽い運動をする方は5kmぐらいから始め、5km〜10kmが無理なく歩けるようにしましょう。
この運動を週一回とかではなく、3日に一回、もしくは2日に一回のペースでコンスタントにおこなっていきます。
この運動が本番までの基本トレーニングになり、コンスタントに行うことで歩くための筋肉が徐々に鍛えられ、自分が設定した歩行速度で歩く癖が付いていきます。
僕の場合は通勤の片道5km(往復10km)を雨の日以外は基本的には毎日歩いていましたし、大会後の現在も続けています。
練習中盤
5km〜10kmの距離をコンスタントに歩けるようになったタイミングで本番の半分の距離に当たる50kmを歩いてみて下さい。
50kmを歩く為には時速5kmで歩いても10時間(休憩等を含めて11時間程度)かかりますので必然的に早朝〜夕方にかけて、もしくは夜〜早朝にかけて歩くことになりますが、出来ればオーバーナイト(夜から朝にかけて)で歩いてみることをおすすめします。
オーバーナイトをおすすめする理由は、本番の100kmでは夜通し徹夜で歩くことになり「眠気」と戦うことになるからです。
この眠気からくる負担は想像以上に大きく、ペースダウンはもちろん精神的にもかなり応えます。
実際にこの眠気に耐えることが出来ずにリタイアされる方がけこうおられます。
そんな眠気の負担がどんなものか、また、本番の半分の距離がどれぐらいかを知るうえで50kmのオーバーナイトウォークは絶対にしておいた方が良いでしょう。
ただ、ルートにもよりますが夜道を一人で歩くの危険ですので可能であれば一緒に歩いてくれる人を見つけるか、どうしても一人で歩かなければならない時は可能な限り街明かりのある大きな道をメインにルート作りをしましょう。
またヘッドランプは必須ですので、お持ちでない場合は必ず用意するようにしましょう。
ヘッドランプ選びについてはこちらが参考になります。
そして恐らく50kmを歩くと今まで歩いてきた5km〜10kmの時とは比べ物ならないぐらいにネガティブな変化が体に現れます。
- 足に水脹れやマメができる
- 激しい関節痛や筋肉痛
- 眠くて歩くのが辛い
- この距離の倍を歩くなんて絶対無理!という精神的不安
でもこれが50kmを歩く狙いであり、歩かないと分からない最大の収穫でもあります。
負担 | 収穫 |
---|---|
足に水脹れやマメができる | 水脹れができやすい部分が分かったのでピンポイントでテーピング対策ができる |
激しい関節痛や筋肉痛 | 痛くなる部分が分かったので歩き方の改善やペースの見直しができる |
眠くて歩くのが辛い | 眠気対策の必要性を知れ、何時頃に眠くなるのかが分かる |
この距離の倍を歩くなんて絶対無理!という精神的不安 | 痛みや眠気の対策が出来ればもっと歩けるという期待値が上がる |
長い距離を歩いて分かったこと
僕は普段の徒歩通勤に加えて歩けるタイミングを見計らいながら40km、50km、71kmと徐々に距離を伸ばしながら長い距離のオーバーナイトウォークを3回歩きました。
距離 | 日時 | 結果 |
---|---|---|
44km | 9月3日〜4日 | 意気消沈 |
50km | 9月17日〜18日 | 身も心もズダボロ |
71km | 10月1日〜2日 | 後半はほぼゾンビ(笑) |
対策と調整を繰り返しながら距離を伸ばして歩きましたが、毎回終わった時はズタボロの状態でした。
でもその中で共通して言えることは50km地点をゴールに定めて歩く50kmと70km地点をゴールに定めて歩く「通過地点の50km」では疲れ方が違うということです。
不思議なことにあんだけ辛かった50kmという距離が70km地点をゴールに定めて歩いている時にはそこまで辛いとは感じませんでした。
それは本番の100kmでも同じで、練習で辛かった70kmが100kmを目指す中ではそこまで辛いと感じることなく通過しました。
これは体感的な問題ではありますが、肉体的な疲労は距離に比例して蓄積されますが精神的な辛さは距離とはあまり関係ないということです。
練習中盤のところでも書いた「この距離の倍を歩くなんて絶対無理!」という精神的な不安に関してのアドバイスは、40kmでも50kmでも70kmでも距離とは関係なくどれでも後半は精神的に辛いでが、それよりも長い距離を見据える中での通過地点になってしまえばそこまで辛くないので大丈夫ですよ!ということです。
練習後半
練習後半は本番も控えていますので無理は禁物です。
前半〜中盤の練習である程度の筋力と自分に合った歩き方や歩行ペースが身についているのであまり長い距離を歩くのではなく、10km〜13kmの距離を意識的に歩くことにシフトしていきます。
なぜ10km〜13kmかというと、全国様々な所で100kmウォークの大会が行われますが、どの大会も各チェックポイントの間隔が大体10km〜25kmの場合が多いためです。
10km〜13kmを1セットとして慣れておくとでチェックポイントの間隔が10km前後の場合はのいつもの1セットとして歩き、25km前後の場合は1セットを歩いたら一旦休憩してから2セット目を歩くというように気持ちの切り変えがしやすいからです。
100ペース例で書いた僕の計画でもチェックポイントとチェックポイントの間に5分休憩を入れているのはこのためで、遥か先のゴール地点を見ると辛くなりますので、10km〜13kmをベースに次のチェックポイントのみに意識を集中して、チェックポイントとチェックポイントを点で繋ぐイメージで前へ進むと楽に歩くことができます。
練習方法まとめ
- 練習前はペースを意識しながら5〜10kmをコンスタントに歩く(3日に1回、2日に1回ぐらいのペース)
- 練習中盤は50kmをオーバーナイトで歩いてネガティブな反応が出る部分を知る
- 長い距離を見据えることで練習で辛かった距離はそこまで辛くない
- 肉体的な疲労は距離に比例するが、精神的な辛さは距離とは関係ない
- 練習後半は10〜13kmを意識して歩く
- 本番では10〜13kmの点を繋ぎながらゴールをめざす
まとめ
今回は100kmを歩くための練習方法について解説しました。
100kmという距離は途方もない距離ですが練習をすればほとんどの方が歩くことが可能な距離です。
ただ、逆に言えば何の準備もせずに本番に挑んで歩けるような距離ではありません。
歩くための練習はとにかく歩くことです。
歩きながら修正、改善を繰り返して自分の歩き方を身につけて下さいね!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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