こんにちはヤスダです
マジで良い!
今回はキルト型寝袋のご紹介!
寝袋と聞くと一般的なマミー型や封筒型の寝袋を想像する方がほとんどだと思います。
マミー型の寝袋は足先から頭の先までスッポリと包み込むことができるので保温性という意味では理想的な形ではありますが、その反面窮屈であったり、足先の自由度が無いので寝はじめは足先だけ暑かったりします。
封筒型はファスナーを全開にすることで一枚の掛け布団のように使う事が出来るので暖かい季節に重宝しますが、その反面快適温度が0℃以下の物になってくるとかなり嵩張る物がほとんどです。
そんな両者のマイナス面をうまく補ってくれているのが今回ご紹介するキルト型寝袋です。
キャンパーにはあまり馴染みのない寝袋ですが、長い距離を歩くロングトレイルハイカーの中では世界的にもユーザー数が多い形の寝袋です。
そんなキルト型寝袋(=以下キルト)の詳細と国内での購入方法、海外からの輸入方法を詳しく解説しましたので是非最後まで読んでみて下さい!
それではいってみましょう!
ENLIGHTENED EQUIPMENT(エンライト イクイップメント)
ENLIGHTENED EQUIPMENT(エンライト イクイップメント)はアメリカのミネソタ州ウィノナにあるキルト、衣類、アクセサリーのブランドで、全て自社で製造を行なっています。
2007年に創業者にティム・マーシャルがたった一人でミシンを踏み初めてから今日に至り、今では50名の従業員と共にこだわりに製品を世界中に送り出しています。
特にロングトレイルハイカー(長距離ハイカー)に絶大の信頼と人気があるキルトは、従来のマミー型よりもユーザー数が多いと言われています。
キルト型寝袋とは
寝袋と言えばマミー型や封筒型が一般的ですが、ENLIGHTENED EQUIPMENT(エンライト イクイップメント)が推奨するキルト型はどちらにも属さない全く新しい考え方の寝袋になります。
背中のダウンを無くす
ご存じのようにダウン素材の特性は、羽毛の膨らみによって出来たロフト(=嵩の高さ)が空気の層となることで体温を逃す事なく内側に留め、外気の影響を受けずに保温される仕組みです。
そのため一般的な寝袋の場合、背中側は体と床面に挟まることでロフトが潰れてしまうのでダウン本来の機能を失ってしまいます。
そこで、どうせ潰れて意味をなさないのであれば背中側のダウンを無くしてしまい、その分のダウンを上面や肩周りに回そうと考えたのが今回ご紹介するキルト型寝袋です。
その構造により、同じ量のダウンが入ったマミー型の寝袋に比べて側面と上面により多くのダウンがある状態になります。
背中面はエアマットやクローズドセルマットで底冷えを防ぎつつ、豊富なダウンで側面と上面から温めてくれるので羽毛布団のような感覚で扱うことができます。
自由度が高い
マミー型の寝袋で寝る際、寝始めは足先が熱くてなかなか眠れず、足先だけ出したいけどファスナーエンドが足先まで無いので中途半端な位置からしか足が出せず、膝ぐらいまで外に出てしまうなんてことありませんか?
キルト型の寝袋は留め具とファスナーを閉じた状態にすると竹輪のように筒状になっていますのでそのまま足先だけを外に出すことができます。
もちろんコードを引っ張れば閉じることもできますので温度調整の自由度はかなり高いです。
またファスナーと留め具を外すと一枚の掛け布団にすることもできますので、子供と一緒に寝たり、肌寒い朝に肩からブランケットのように掛けることもできます。
一般的な寝袋は快適温度の前後で使わないと寒すぎたり暑すぎたりしますが、キルト型は形を変えることで温度調節ができるので真夏を除けば柔軟に対応することができます。
軽い
世界中のロングトレイルハイカーが挙って使用する理由の一つがその軽さにあります。
彼らはバックパック一つに全てを詰め込んで何千km(アメリカのPacific Crest Trail は4265km)も歩くので1gでも軽くする必要があります。
ENLIGHTENED EQUIPMENT(エンライト イクイップメント)のキルトはフルカスタマイズできるので、ダウンの質、量、生地の厚さを調整することで、市販の寝袋と比べて圧倒的に軽くする事ができます。
僕が今回手に入れたキルトは686gで、同程度スペックのマミー型寝袋が1kg程度に対して300g程度軽いです。
ハンモックのアンダーキルトとして
ハンモックのアンダーキルト(アンダーブランケット)としても使うことができます。
僕自身もこのキルト型の寝袋を選んだ理由の一つでもありますが、キルト型だからこそできる使い方で僕も今まで使っていたDDハンモックのアンダーブランケットが重たくて嵩張るのが難点でした。
またハンモックでアンダーキルトを使う場合は、アンダーキルトに加えて上からの冷えを防ぐために寝袋が必要でしたが、写真のようにジッパーをフルクローズしてしまえば密閉率の高い暖かな空間ができるため、アンダーキルト兼寝袋として使う事ができます。
ラインナップ
ENLIGHTENED EQUIPMENT(エンライト イクイップメント)のキルトは数種類の異なったタイプの形と封入素材から選ぶことができます。
それぞれの特徴がありますので、自身が使用する環境に合わせて選ぶことが大切です。
タイプ別
大きく分けると4タイプの仕様があり、それぞれ特徴的な形をしています。
形と仕様を見ながらご自身に合った物を見つけて下さい。
Revelation
Revelation(レベレーション)はENLIGHTENED EQUIPMENTのキルトの中で最もスタンダードなモデルでおそらく一番ユーザー数が多いと思われます。
背面は足元に全体の1/5程の長さのファスナーと留め具が二箇所、スナップボタン数箇所を留めて閉じるようになっています。
特徴的なU字型のキルティングによって欲しい場所にダウンを留めてことができるのでダウンの片寄りによって発生する冷えがありません。
Convert
Convert(コンバート)は上から下まで一直線にファスナーで閉じることが出来るモデルです。
しかもファスナーを解放した状態でも先程紹介したRevelation(レベレーション)と同様に留め具とスナップボタンで閉じることもできるようになっています。
ですのでRevelation(レベレーション)の開きっぱなしの部分がファスナーで閉じれるようになったモデルと言って良いかもしれません。
キルティングに関しては何故かU字型ではなく、縦一直線のI字型です。
Enigma
Enigma(エニグマ)はRevelation(レベレーション)のファスナーを無くしフットボックスを設けたモデルです。
これによって完全に開いて掛け布団のように使うことは出来なくなりますが、先端までダウンが封入されていますのでより足冷えに対しては強くなっています。
キルト型の自由度は落ちてしまいますが、保温性を重視する方にはおすすめです。
Conundrum
Conundrum(コンドラム)は先程紹介したEnigma(エニグマ)の開口部をファスナーで閉じることができるようになったモデル、もしくはConvert(コンバート)にフットボックスを作ったモデルと言っても良いかもしれません。
このモデルも保温性を重視する方にはおすすめです。
封入素材別
上記で紹介したモデルは仕様はそのままに、封入素材をダウンと化繊の2種から選ぶことができます。
それぞれの素材の特徴を理解して選ぶようにしましょう。
ダウン
ダウンはその素材の特徴から軽くて温かいうえに、コンプレッションすることでコンパクトに持ち運ぶことが出来ます。
寝袋に限らず、ダウンジャケットやダウンパンツ、手袋やフットウエアなど様々な製品に採用されていますので多くの方が一つはダウン製品を持っていると思います。
それ程信頼性の高い物ですが素材の特性上、水や湿気に弱い特徴もあります。
ダウンは水分を吸うとロフトが落ちてしまうので雨で湿気が多い時や、テントの結露によって濡れてしまうと本来のスペックを発揮できなくなります。
テントの結露はシュラフカバーなどで回避することはできますが、湿気によるロフト減は避けようがないので、その点のリスクは受け入れる必要があります。
化繊
化繊(化学繊維=ポリエステル綿)の特徴は何と言っても湿気や濡れに強く、例え濡れてしまってもほとんどロフトが減らないので保温性が変わりません。
その点から天候リスクに対してはダウンよりも信頼性が高いです。
だだ素材の特性上ダウンよりも重たくなり、嵩張る傾向があるのでコンパクトにパッキングしたい方には不向きかもしれません。
購入方法
国内で取り扱いがあるお店が少ないですが、Revelation(レベレーション)に関しては東京、大阪、福岡に実店舗があるMoonlight Gearで取り扱っているので一度見に行ってみるのも良いかもしれません。
ただ、個人的にはENLIGHTENED EQUIPMENTで直接購入(個人輸入)するのも有りだと思います。
理由は2つで、まず一つ目は国内ではRevelation(レベレーション)しか手に入れることができない(2023年4月現在)ので、他のモデルが欲しい場合は直接購入するしかありません。
二つ目はENLIGHTENED EQUIPMENTの大きな魅力の一つでもあるカスタムオーダーが出来るからです。
国内で現物購入する場合は既製品としての購入になりますが、直接購入するとダウンのタイプ、使用温度、長さ、幅、ドラフトカラーの有無、色、生地の薄さまで全てカスタムオーダーができます。
これができるので限りなく自分の理想のキルトを手に入れる事が出来て、しかも人と被らない特別感があります。
僕は上記の理由の二つともに当てはまっているので直接カスタムオーダーをして購入しました。
発注方法はそこまで難しくないので軽く説明いたします。
輸入手順
webでの購入方法をご紹介しますが、パソコンからの購入方法の解説になりますのでスマートフォンでの画面とは異なります。
スマートフォンからの購入も可能ですが、多少見にくい所もありますのでパソコンをお持ちであれば当記事をスマートフォンで読みながらパソコンで手続きされることをおすすめします。
①ホームページにアクセス
ENLIGHTENED EQUIPMENTのホームページにアクセスして、左上のアカウントをクリック。
②アカウントを制作
今回は以下人物が購入する程で記入しましたので参考にしてください。
マンションにお住まいの方の住所の記入方法に関しましてはこちらのサイトで詳しく解説されていますので参考にして下さい。
項目 | 日本の表記 | 海外表記 |
---|---|---|
郵便番号 | 530-0001 | 530-0001 |
住所 | 大阪府大阪市北区梅田1-1 | 1-1, Umeda, Kita-ku, Osaka-shi, Osaka |
名前 | 安田 少々 | Syousyou Ysasuda |
電話番号 | 090-1234-5678 | +8190-1234-5678 |
[Create Account]をクリック。
必要事項を記入します。
間違いがなけれは最後に「 私はロボットではありません」にチェックマークを入れて[Create Account]をクリックします。
[Continue]をクリックしてアカウント制作を完了する。
③カスタムする
再度ホームページに飛んでSHOP CUSTOM GEAR(黄色矢印)をクリック。
商品選択欄から商品を選ぶ。
モデル名の後ろのAPEXと書かれたものは化繊仕様です。
英語が分かりずらい方は赤矢印の所をクリックすると日本語に変換してくれます。
各項目ごとにカスタムしていきます。
青矢印の欄におおよその出荷日数が表示されていますので参考にして下さい。
①ダウンタイプ(ダウンタイプのみ)
ダウンのフィルパワーを850fpと950fpのいずれかで選びます。
フィルパワー(fp)はダウンの膨らみの良さを表す数値ですので、同じダウン量であれば850fpよりも950fpの方が堆積が大きいのでフカフカで暖かいですが、その分高価になります。
②温度
対応温度を-17℃〜10℃(化繊は-6℃〜10℃)の中から選びます。
ご自身が使用する環境に合わせて選びますが、温度帯を低くすればダウン量(化繊量)が増えるため重たくなり嵩張りますのでその辺のバランスは見る必要があると思います。
③長さ
身長に合わせて長さを選ぶことができ、公式では以下を推奨しています。
身長 | サイズ |
---|---|
〜152cm | X-short |
152cm〜168cm | Short |
168cm〜183cm | Regular |
183cm〜198cm | Long |
198ccm〜213cm | X-Long |
④幅
幅は腕を含む胴回りの一番広い部分を測定します。
自身がどのような体制で寝るのかを想定しつつ、腕の両サイドで一番外に出ている部分の周りの長さを測りましょう。
腕を含めた胴回り | サイズ |
---|---|
〜127cm | Slim |
122cm〜142cm | Regular |
137cm〜157cm | Wide |
152cm〜172cm | X-Wide |
⑤ドラフトカラーの有無(ダウンタイプのみ)
ドラフトカラーとは写真の赤矢印の部分で、ダウンジャケットで言うところの襟の部分に当たります。
ドラフトカラーがあることで機密性が向上するためより外気の侵入を防ぐことができます。
また、ドラフトカラーを有りにすると上だけではなく、足元にもにカラーが付くので足先の冷え対策にもなります。
⑥外側の生地の色/厚み
外側の生地の厚み(D=デニール)と色を19色の中から選びます。
選択欄の左3色は7D、左から4番目〜15番目までは10D、右4色は20Dと決まっていますので欲しいカラーと厚みのバランスを見ます。
選択すると左側の写真にイメージ画像が表示されますのでより想像がしやすいと思います。
軽さを優先するのであれば生地を薄くする必要がありますが、7Dはかなり薄いので個人的には外側は10D以上が良いのではないかと思います。
⑦内側の生地の色/厚み
内側も外側同様に色と厚みを選択します。
内側は15色から選べ、左3色が7D、残りが10Dになります。
⑧現在の商品価格
各項目を選択すると現在の商品価格がドルで表示されます。
④チェックアウト
カスタムが決まったら右上の金額表示(写真赤矢印)をクリックします。
カスタムした内容と金額を確認して[チェックアウト]をクリック
配送先住所を確認して[続ける]をクリック
①にクレジットカード情報を記入し、利用規約の欄にチェックを入れて、再度確認をして間違いがなければ最後に②の[注文する]をクリックして終了です。
注文後に登録したメールアドレス宛に注文受付メールが来るので忘れずにチェックします。
発送後に再度メールが来るのでマメにチェックしましょう。
個人輸入のデメリット
特別な自分仕様のキルトが手に入るので満足度はかなり高いですが、個人で購入する際にはやはりデメリットもあります。
そこで最後に実際に購入してみて分かったデメリットについても解説したいと思います。
時間が掛かる
僕が上記の手順で発注したのが2022年の11月28日で、商品を受け取ったのが2023年の2月24日ですので発注から到着までが約3ヶ月掛かったことになります。
もちろんオーダーシートの段階で ships in 12-14 weeks と出ていたので何の文句もありませんが、タイミングが悪ければ遅くなってしまうということ覚えておきましょう。
「タイミングが悪い」という表現をしたのは、世界的に有名なメーカー(トレイルハイカーの中では)ですので僕が頼んだ11月付近はオーダーが殺到し、先着順になるためどうしても納期に時間がかかります。
もし購入を検討しているのであれば、比較的空いている夏場に発注することをお勧めします。
為替の影響を受ける
私たちが住んでいる日本からアメリカの商品を購入するということは、すなわち日本円で米ドルを購入することになりますので、為替の影響をモロに受けます。
円安が進んだ状態で商品を購入すると割高になってしまいますので、購入前に一度為替レートをチェックして購入のタイミングを見計らうことも大切です。
関税が掛かる
これは僕も盲点でしたが、商品到着後しばらくしてから関税の支払い用紙が届きます。
運送会社のFedExから届いたので初めは「送料?」と思いましたが、送料は商品代金と共に支払っているのでそれはあり得ません。
開封して理解しましたが、金額は¥6,000とそこそこのお値段です。
内訳は以下の通り
関税¥1,100 /その他税金¥3,900 /手数料¥1,000
よく考えれば消費税を払っていないので関税が掛かるのは当然でが、忘れた頃に請求書が届くので購入される方は総額に関税分の金額が加算されることを念頭においておく必要があります。
まとめ
今回はENLIGHTENED EQUIPMENT(エンライト イクイップメント)のキルト型寝袋の紹介と個人で輸入する方法について解説しました。
キルトは軽くて暖かく、汎用性が高いので色々な使い方ができます。
そして何より包み込まれてた時のあのもちもちとした肌触りはENLIGHTENED EQUIPMENTのキルトならではだと思います。
購入方法はそこまで難しくないのでもし自分仕様にカスタマイズしたいのであれば是非個人輸入にトライしてみて下さい!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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