こんにちはヤスダです
さて、今回はMSRのドラゴンフライのお話。
皆さんはキャンプで調理や湯沸しをする際、どのような火器を使ってますか?
私感ではありますが、おそらく90%以上の人がガス器具と答えると思います。
同じガスでもOD缶の物とCB缶の物の2種に別れますが、いずれにしても取扱いのしやすさや携帯性に優れているのでビギナーからベテランまで幅広い層がガスを燃料とする器具を採用しています。
簡単に火がつき静かで煤も出ない。使用することに関してこれ以上完璧すぎる道具は無いでしょう。
ただ、ガス燃料は単価が高いというデメリットを抱えており、ランニングコストの側面で見ると完璧とは言いにくいのも事実です。
今回紹介するMSRのドラゴンフライはマルチフューエル式でガス以外の燃料をほぼ全て使うことができますので単価の安い燃料を使うことで圧倒的にランニングコストを抑えることができます!
ガス器具の使用頻度が多い方や、長時間の調理をする方には検討の余地は大いにありますので是非最後まで読んでみて下さいね!
それではいってみましょう!
MSRドラゴンフライの特徴
マルチフューエル式
出典:pixabay
使用可能燃料はホワイトガソリン、レギュラーガソリン、ディーゼル(軽油)、灯油、ジェット燃料。
遠征などの機内に燃料を持ち込めない状況でも使用可能燃料の幅が広いため現地での燃料を調達が容易であることから1998年に発売が開始になって以来世界を旅する冒険家達に愛され続けているのも納得です。
僕も車には常に太さ10mm、長さ1.5m程のビニールホース積んでいて、燃料が足りない時は車から供給出来るようにしています。
寒冷地に強い
ガスは一定以下の気温になると火力が著しく低下しますが、ガソリンストーブは寒冷地に強く極限の状態でも最高のパフォーマンスを発揮してくれます
火力調整が出来る
液体燃料を使用するマルチフューエル式のバーナーの弱点として火力調整が出来ない物がほとんどですがドラゴンフライは全く問題なく強火からトロ火まで調整可能。
目的がただお湯を沸かすだけなら必要ありませんが、厚めの肉にじっくり火を通したい時や煮込み料理、炊飯など調理を目的にする場合は必須機能です
しっかりとしたフレーム
フレームがしっかりとしているので大型の鍋やダッチオーブンを置いても大丈夫。
またバーナーパットなどで工夫すれば底の小さいシェラカップなども置く事が出来ます
メンテナンス性
比較的単純な構造のためパーツごとに分解が可能で、必要に応じて消耗品の交換や清掃をする事が出来ます。
末長く付き合っていく上でメンテナンスが出来るということは非常にメリットです。
燃料用ボトル(別売)
出典:Amazon
11オンス(325ml)、20オンス(590ml)、30オンス(887ml)の3種。
ちなみに僕はファミリーキャンプで20オンスを使用していますが燃料を使い切った事がありません
燃料費から考える
燃料費の差がよく分かるように一般的なOD缶やCB缶の容量250gに合わせてホワイトガソリン、レギュラーガソリン、軽油、灯油の単価を計算してみました。
OD缶 | @¥445〜¥638 |
CB缶 | @¥89〜¥495 |
ホワイトガソリン | ¥178(コールマンホワイトガソリンエコクリーン4ℓで計算) |
レギュラーガソリン | ¥36(¥142/ℓで計算) |
軽油 | ¥30(¥121/ℓで計算) |
灯油 | ¥24(¥94/ℓで計算) |
どうでしょう?運用コストは圧倒的に下3種が安いですね。
また、ガスと違って缶ゴミが出ないのも評価したい所です。
知っておくべき注意点
着火までの手間が掛かる
ポンピング
燃料に圧力を加えるために20〜30回程度燃料ボトルのポンプをプッシュしてやる必要が有ります。
そこまで大変な作業ではないですが必要な工程です。
プレヒート
燃料を気化させるために予熱をする必要が有ります。
本来は燃料ボトルに入っている燃料でプレヒートをするのですが、煤が出るためテント内では燃料用アルコールでのプレヒートをお勧めします。
上記の作業で着火までおおよそ3分程度かかります。
爆音
時間帯によっては迷惑になりかねない程の音ですので注意が必要です。
ただ、サイレントキャップ(別売)を使うとかなり音の軽減ができますので気になるようでしたら使用をお勧め致します。
こういう方には不向き
- いち早く火を付けたい方
- 密集した場所でキャンプをする事が多い方
- キャンプ道具をほとんどガスで統一している方
こういう方にはお勧め
- 火を付ける事も楽しめる余裕の有る方
- そこまで周りに人がいない場所でキャンプをする事が多い方
- キャンプ回数が多く燃料コストを下げたい方
まとめ
今回はMSRのドラドンフライについてご紹介しました。
ポイントは以下の通り
- マルチフューエル式なので使用可能燃料はホワイトガソリン、レギュラーガソリン、ディーゼル(軽油)、灯油、ジェット燃料の5種
- マルチフューエル式では珍しく強火からとろ火まで無段階の火力調整が可能
- 灯油、レギュラーガソリン、ディーゼルを使うことでランニングコストを抑えることができる
- メンテナンスが自分でできるので末長く使う事ができる
- 寒冷地に強い
- 燃焼音がうるさいが別売のサイレントキャップを使うと音が軽減される
ガスを燃料とする器具を使用されている方からしたらドラゴンフライは手間だと感じる部分が多い器具だと思います。
しかしその手間を掛けた分の恩恵は十分に返してくれる器具だとも思います。
手間がかかるということは必然的にそのものと過ごす時間がが長くなり愛着も湧いてきます。賛否ある道具ですが、一人でもいいなと思っていただければ幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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コメント
コメント一覧 (4件)
コメント失礼します。
ロッジシェルターの畳み方でもお世話になりました。
自分もドラゴンフライを使ってまして、燃料統一の観点からケロシン運用を考え出したのですが、
色々調べると煤がたくさん出る、弱火の運転が苦手、煤で真っ黒になるとかネガティブな意見もあります。
実際に長期間運用された上での上記のようなデメリットはありますか?
失礼しました!頂いたコメントを見逃しておりました。
ドラゴンフライのケロシン運用につきましては、確かに一癖あるのは事実ですのでその点についてお答えさせて頂きます。
Q:煤で真っ黒になるのか?
A:はい、真っ黒になります。ただ、熱される部分に関しては使用中に煤が焼き切れていきますので私はそこまで気にしていません。そもそもケロシンによる煤汚れは定着する汚れではないので使用後にウエットティッシュで拭き取ってやれば綺麗になりますよ。
また煤が出るのはケロシンそのものでプレヒートをする時(ガソリンでも同じですが)のみで、本燃焼してしまえば一切煤は出ません。ただ、記事内でも書かせて頂きましたが煤が出る際に黒い煙も出ますので確かにテント内でのケロシン(ガソリン)プレヒートはおすすめしません。気になるようであれば燃料用のアルコールでプレヒートをすれば全く煤も煙もでません。
Q:弱火運転が苦手?
A:全くそんなことはありません。強いて言うならガソリンと比べてトロ火が少し赤火寄りになるように感じますが、その他に関してはそこまでの差を感じたことはありませんよ。
上記以外の注意点と言いましょうか、ガソリン運用との大きな違いはサイレントキャップとの相性が良くないということです。
この点がケロシン運用での唯一のデメリットと言っても良いかもしれません。
サイレントキャップをつけると何故か火が途中で消えてしまうというトラブルが頻繁におこりました。理由はよく分かりませんし、ガソリンに戻すと普通に使えましたのでやはり燃料の違いによるものではないかと思います。ただ、ネット上でケロシン運用されている方がサイレントキャップを使用されておられるのを見かけたことがありますので「個体差」の可能性も0ではないかもしれません。
大きな音の問題、煤汚れの問題等、確かに燃料をケロシン化する際のデメリットはありますが、燃料管理の楽さ、燃料費、引火性の低さ等のメリットもありますので、その点を踏まえた上で御検討頂けたらと思います。
追記
余談ですが、私はcolemanのランタン、North Star2000と288をケロシン化していますが、ランタンに関しては弱火、つまり照度を絞ることが苦手です。
しっかりとポンピングをして十分に圧が掛かっている状態でも照度を絞ると「息継ぎ」をし出してうまく点灯しなくなります。この件に関しましてはコールマンのランタン講習会に参加した際に質問させて頂きましたが、仕方がないことのようです。
ですのでランタンに関しましては基本的にはhigh〜middle程度で燃料が消費しますので必然的に燃費が悪くなってしまいます。
コメント楽しみに待ってました(笑
弱火も結構いけちゃいますか!この点が一番気がかりだったのですが弱火行けるのであればトライしてみようかと。ドラゴンフライのケロシン運用はジェットの交換が必要で結構みなさん難儀されてる様子だったので躊躇しておりました。
灯油は武井バーナー・オムニバーナー・フジカハイペット使ってるのである意味一番消費してるのですよね。別のランタンの記事も読ませてもらいました。同じくスタートはコールマンツーバーナーに始まり、ランタンも複数・・・全てWBですが気がつくとケロシンが徐々に増えてます。
コールマンランタンの弱運転の不得手さの件ですが、これはランタンに関してのみなのであれば基本的にランタンは光量マックスで使うので問題ないです。って、既に所有ランタンのケロシン化に触手が・・・
自分と妻のバースデーランタンはビンテージなのでWB運用を続けるつもりですが、父から受け継いだツーマントルのランタンのみ比較的新しくこれの使い道を思案してたのでケロシン化でまた使用頻度が増えそうです!
サイレントキャップの件のみが妥協点なのでしょうね。
自分の個体についてはやってみないとわからないのだとは思うのですが、前提として留意しておきます。
ちなみに、ドラゴンフライのケロシン化の一番の目的はホヤをつけてのストーブ運用にでした。
色々とありがとうございます。
近いうちに試してみようと思います!
こちらの記事の件でコメントしてたのが消えてるようなのですが・・・