こんにちはヤスダです!
ダウン同等の軽さと暖かさ!
今回はENLIGHTENED EQUIPMENTの化繊インサレーション、TORRID JACKET(トリッド ジャケット)について。
気温がグッと下がると暖かいインサレーション(中綿入りの防寒着)を羽織りたくなりますが、皆さんは何を着て寒さを凌いでいますか?
大半の方はダウン系のインサレーションをお持ちだと思いますし、私も今まではダウンやその他の防寒着で寒さを凌いできましたが、今季から化繊のインサレーションを試して見る事にしました。
TORRID JACKETは化繊といってもただの化繊ではなく米軍にも採用されているCLIMASHIELD™ APEX合成断熱材という特殊な化繊が使用させており、このことで従来の化繊の欠点でもあった「重さ」を克服したことでダウン並みの軽さと暖かさ、そしてダウンの欠点すらも補ってくれる素晴らしいものになっています。
そんなTORRID JACKETを購入して実際に使用してみましたので、感想も含めて皆さんにシェアしたいと思います。
- 化繊のジャケットってどうなの?
- ダウンと比べると寒いんでしょ?
- 化繊は重いって聞くけどどうなの?
そんな疑問にお答え出来ればと思いますので是非最後まで読んでみて下さいね!
それでは行ってみましょう!
TORRID JACKET CUSTOM(トリッド ジャケット カスタム)
今回購入したTORRID JACKETは前回購入した寝袋と同様にENLIGHTENED EQUIPMENTで直接購入(個人輸入)しました。
商品名の末に「CUSTOM」がついていることからもお分かり頂けますが、サイズ、フードの有無、胴の長さ、生地の色、生地のデニール数(厚み)が選べるモデルです。
TORRIDシリーズには前面がファスナーでフルオープンできるジャケットタイプとファスナーが半分までしかなく、お腹に大きなポケットがあるプルオーバータイプの二種があります。
プルオーバーも魅力的でしたが、脱ぎ着のしやすさと、山だけではなく街着として使う際にはジャケットタイプの方が何かと合わせやすい気がしたのでこちらをチョイスしました。
化繊って重たいの?
発注から待つ事約1ヶ月半、手元に届いた際にまず驚いたのが軽さでした。
正直発注ミスでダウンバージョン(そんな製品はありませんが…..)と間違った?と思う程に。
化繊と聞くとどうしてもダウンと比べて重たいイメージがありましたが、そんな固定観念が消し飛ぶ程の軽さの秘密はやはり、前述した特殊な化繊(CLIMASHIELD™)が使われているため。
これなら良い意味で「着てる感」がなくて素敵。
CLIMASHIELD™ APEX合成断熱材
Climashield®はアメリカのテネシー州に本社を構える世界唯一の軽量連続フィラメント断熱材の主要メーカーで、熱効率が高く、軽量で耐久性、圧縮性、難燃性に優れた持続可能な独自の断熱材製品を製造しています。
TORRID JACKETの中綿にはそんなClimashield®が開発したCLIMASHIELD™ APEX合成断熱材という特殊な化繊が使われいます。
CLIMASHIELD™ APEX合成断熱材は戦地や厳しい自然環境での使用を目的として開発され、さらに同社AquaBan®テクロノジーを採用することで多湿な環境の中でも水分や湿気の影響を最小限に抑え、暖かさを確保します。
化繊のジャケットってどうなの?
1.化繊の利点はダウンの欠点を補える部分にあります
ダウンの保温力は沢山の空気を含むことによって作られたロフト(=かさの高さ)によって生まれますが、これはダウンが乾燥してふかふかの状態であることが条件になります。
しかし、雨や湿気の影響を受けるとダウンはみるみるヘタってしまい保温力が著しく低下してしまいます。
また、長期的に着用を続けることによって皮脂を吸い込んで徐々にヘタっていくとも言われています。
その点、化繊(=CLIMASHIELD™ APEX合成断熱材)は湿度や皮脂の影響を受けにくいので、高湿度の環境の中でもロフトが落ちることがなく、保温力が低下することがありません。
一度濡れてしまったダウンはダウンとダウンが引っ付きあって水分を保持するためなかなか乾かず本来の機能を取り戻すためにかなりの時間が必要になりますが、化繊は空気の層が変化しないので乾きが早いです。
この特徴により、安定した保温力と気軽に洗濯ができるという点が嬉しいです。
2.コールドスポットがない
ダウン製品は羽毛の偏りを抑えるためにキルティングがされていますが、この縫い目(コールドスポット)が外から冷たい空気を取り込んだり、逆に内側の暖かい空気を外へ逃がす働きをしてしまいます。
その点化繊は一枚の板状になっているためキルティングをする必要がないので、コールドスポットを作ることなく一定の環境を維持することができます。
ダウンとの暖かさを厳密に比較することが非常に難しく、あくまでも体感値の話になりますが同等のスペックの物であれば暖かさはほぼ同じです。
だだ、羽織ってから内側の空気が温まるまでの速さで比べるとダウンの方が早く温まるような気がします。
スペック
今回購入したTORRID JACKET CUSTOMは以下の通り。
サイズ | ミディアム |
---|---|
フード有無 | 有 |
胴の長さ | スタンダード |
カラー | 外/エーゲ海 内/コヨーテ |
デニール数 | 外/20D 内/10D |
重さ | 10.06オンス(285.20g) |
値段 | $185 (購入日2023年10月25日) |
外側は岩に擦れることや枝に引っかかることを予想して一番分厚い20Dの生地の中からエーゲ海をチョイスして、内側は皮脂汚れなどが目立たなさそうなカラー(コヨーテ)をチョイスしました。
サイズはミディアムで同長さはスタンダード、そして寒さ対策にフードは有りで285g弱の軽さは驚きです!
サイズ感
サイズに関してはメーカーのサイズ表を参考にご自身にの体型に合わせて選んで下さい。
メーカーページにも記載がありますが、この商品は中に着込むことを前提にしたサイズ設定になっているため半サイズ大きく作られています。
ちなみに私は175cm/70kgでミディアムサイズ(スタンダード丈)を着用するとこんな感じです。
TORRID JACKETの下にはtシャツ→インサレーション→シャツの順番で着ていますが、特に窮屈な感じもなく、もう少し着込める余裕があります。
普通に着ていれば360°どこを見回してもメーカータグやロゴは一切見当たらずどこのメーカーの物なの分からないようになっていて、フードを被るとやっと首の裏に小さなロゴが出てきます。
この主張し過ぎない感じが僕は気に入っています。
パッキングサイズ
畳んでスタッフサックに詰めるとこれぐらいのサイズ感になります。
正直、もっとコンプレッションすれば小さくすることも出来ますが、無理せず詰めたサイズ感が伝わればと思います。
機能
機能面は至ってシンプルです。
フード調整コード
首元にフード用の調整コードがあるので、寒い時や風が強い時などに調整します。
ポケット
サイドポケットはそこそこ大きめですのでスマホが余裕で入るサイズ。
ファスナーもありますので小物を落とす心配もありません。
ウエスト調整コード
サイドポケット内にウエストを絞る為のコードがあります。
下からの冷気の侵入や、ザックの摩擦によって起こるジャケットのズリ上がりを防ぐことが出来ます。
イマイチなところ
ファスナー
全体的には気に入っているのですが、このジャケットに限らず寝袋(キルト)にも同じことを感じましたが、ENLIGHTENED EQUIPMENTの製品はファスナーに少し不安を感じます。
他のアウトドアブランドが一般的に採用しているファスナーよりも随分細いファスナーを使用しているので破損してしまわないかと不安に感じることがあります。
一応YKKのファスナーではありますが、軽さを優先しているせいか結構細いです。
また比例してスライダーも小さくなるので、手袋をしながらの開け閉めは少ししづらいです。
また、ファスナーが細かいため噛み込みが起きると結構厄介です。
生地
生地についてですが、岩に擦れたり枝に引っかかったりすることもあるので私は外側を一番厚い20Dにしましたがそれでも十分不安が残る薄さです。
UNIQLOのウルトラライトダウンが10Dだそうですが、それより薄く感じるのは私だけでしょうか?
保温性
これは良い部分でもありますが、それなりに保温性が高いので登山の行動着にするには暑過ぎて不向きです。
アクティブインサレーション系の行動着に見られるベンチレーションやダブルファスナーなどの機能が一切ないのであくまでも停滞時の保温着として考えるのが良いと思います。
少し話がそれますが、ナイロン生地の特性上どうしても皮脂汚れ(油)を吸いやすので特に首周りは注意が必要です。
もし気になる汚れになってしまったら以下の方法で除去できます。
撥水性
撥水性に関しては多少弾きはしますが、ほぼ無いと言って良いでしょう。
気になる方はご自身で撥水スプレーを振っていただくなどの対策が必要だと思います。
まとめ
今回はENLIGHTENED EQUIPMENTの化繊インサレーション、TORRID JACKET(トリッド ジャケット)について解説してみました。
見た目や機能面に関しては至ってシンプルなジャケットですが、中綿にCLIMASHIELD™ APEX合成断熱材を採用することで湿気や濡れの影響を大きく受けないため、天候に左右されることなく安定して保温してくれます。
また、メーカーから直接購入(個人輸入)することでカラーやサイズなどを自由に選ぶことができるのもこのジャケットの大きなメリットではないでしょうか?
ダウンはダウンの良さがあり、化繊は化繊の良さがありますが、この軽量化繊ジャケットの登場で今までダウン一択だったものが変わってくると思います。
もし化繊にも興味があるのであれば是非検討してみて下さいね!